AI時代のIoTセキュリティと通信を強化:NTTドコモビジネスの新サービス
近年、AI技術の進化とともにIoTデバイスの導入が急速に進んでいます。工場や社会インフラ、医療現場など、あらゆる場所でIoTが活用される一方で、サイバー攻撃のリスクや大容量通信への対応が大きな課題となっています。
このような背景を受け、NTTドコモビジネスは、AI時代に最適な次世代ICTプラットフォーム「AI-Centric ICTプラットフォーム(R)」構想のもと、IoTサービスの強化を進めています。2026年3月25日より、IoT向けNaaS (Network as a Service)である「docomo business SIGN(TM)」において、セキュリティとコネクティビティ機能を大幅に強化した新メニューの提供を開始しました。
アプレットSIMでIoTデバイスのセキュリティと運用を高度化
「docomo business SIGN(TM)」の「Value」メニューでは、新たに「アプレットSIM」の提供が始まりました。アプレットSIMとは、SIMカード内のICチップに組み込まれた小さなプログラム(アプレット)を活用し、高度な機能を実現するSIMカードのことです。
1. IoT SAFEアプレットによるデバイス認証の自動化
IoTデバイスのセキュリティにおいて、最も重要な対策の一つがデバイス認証です。しかし、大量のデバイスに鍵情報や証明書を手動でインストールする作業は非常に煩雑で、漏洩のリスクも伴います。
「IoT SAFEアプレット」は、この課題を解決します。IoT SAFEとは、モバイル通信SIM内に格納されたセキュリティ機能を持つアプレットを活用し、IoTデバイスとクラウド間の通信を暗号化・認証するセキュリティ方式です。機器の電源投入時にSIM内で鍵情報と証明書を自動生成し、安全に保管することで、IoTデバイスの製造・運用におけるセキュリティ管理の負荷を大幅に軽減します。これにより、不正なデバイスの接続やなりすましを防ぎ、IoTシステム全体の信頼性を高めることが可能になります。

2. Telemetryアプレットによる運用・保守の効率化
「Telemetryアプレット」は、SIMアプレットが取得した通信状況や簡易位置情報などのデバイス情報を、管理画面から遠隔で確認できる機能です。Telemetry情報とは、遠隔地にあるデバイスから自動的に収集される状態データのことです。
この機能により、特別な追加開発を行うことなく、幅広いIoTデバイスで以下のメリットが期待できます。
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運用・保守の高度化:デバイスが取得した電波強度を自動収集し、設置場所の検討やトラブル時の原因診断に活用できます。
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想定外利用の防止:基地局情報からおおよその位置を把握し、機器の利用場所や移動の有無を確認できます。また、SIMと機器の情報を紐づけて管理することで、SIMの入れ替えを検知し、想定外の機器での利用を防止できます。

これらのアプレットSIM機能は、「docomo business SIGN(TM)」のポータルから簡単にお申し込みでき、専門的な開発や導入検証なしに利用開始できる予定です。これにより、これまでIoT導入に尻込みしていた企業でも、より手軽に高度なセキュリティと運用効率を実現できるようになるでしょう。
5GとMECで大容量通信を安全かつ低コストに
「Advanced」メニューは、映像伝送やAI解析、ロボティクス制御といった高トラフィック用途に対応した、大容量通信を安価に提供するモバイル回線サービスです。
1. 5Gと閉域通信による高速・安全な通信
「Advanced」は5Gに対応し、キャリア網内でのデータ利活用を可能とするセキュリティ機能を標準搭載しています。インターネットを通らない閉域通信を利用することで、機密データや個人情報を扱う用途でも安心して利用できます。
2. MEC活用でリアルタイム処理とコスト削減を実現
MEC(Multi-access Edge Computing)とは、5G通信において活用される、端末の近傍(キャリア網内など)にサーバーを配置して効率的なデータ処理を行う「エッジコンピューティング」技術のことです。このMECを組み合わせることで、安全なリアルタイム分析や、映像・AI活用、ロボティクス制御などを実現します。また、MECサーバー基盤の特性により、外部へのデータ転送料金が不要となるため、トータルでの運用コストを抑えることが可能です。
提供開始日と今後の展望
これらの新機能は、2026年3月25日より提供が開始されています。
NTTドコモビジネスは、今後も「AI-Centric ICTプラットフォーム(R)」構想のもと、AI時代に求められるIoTの多様な利用シーンに対応するため、セキュリティ機能のさらなる充実や、IoTデータの利活用を支える機能の拡張を進めていくとのことです。
様々な業界・用途に対応した機能拡張やパートナー連携を通じて、IoTシステムの導入から運用、データ活用までを包括的に支援し、企業のDX推進および新たなビジネス価値の創出に貢献していくことが期待されます。
IoTの導入を検討している企業にとって、セキュリティとコスト、運用効率は重要な課題です。今回の「docomo business SIGN(TM)」の機能強化は、これらの課題を解決し、より多くの企業がAI時代のIoTを活用できる魅力的な選択肢となるでしょう。
経済産業省もIoT機器のセキュリティ対策ガイドを発表しており、IoT活用におけるセキュリティの重要性は高まっています。詳細については以下のガイドをご参照ください。
IoT機器を開発する中小企業向け製品セキュリティ対策ガイド
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