2026.07.22 業界最新情報

AI時代、企業に求められるセキュリティとガバナンスとは?サムスンがSoftBank World 2026で提言

AI時代、企業に求められるセキュリティとガバナンスとは?サムスンがSoftBank World 2026で提言

サムスン電子ジャパン株式会社は、2026年7月14日に開催された法人向けイベント「SoftBank World 2026」に初めて出展し、「AX for Japan」(AI Transformation:AIによる変革)をテーマに、AI時代における企業のセキュリティとガバナンス戦略について講演を行いました。

AI活用を加速させるサムスンのソリューション

イベントでは、国内で販売されている製品に加え、グローバルで展開している特徴的な製品が紹介されました。特に注目を集めたのは、サムスン電子が提供する強固なセキュリティとデバイス管理ソリューション「Knoxサービス」と、スマートフォンをPCのように利用できる「Samsung DeX」の体験コーナーです。これらのソリューションは、企業のモバイル活用を安全かつ効率的にサポートします。

Samsung展示会ブース

AI時代に企業が直面する課題と解決策

サムスン電子Corporate EVP and General Manager Global Mobile B2B TeamのDr Jerry Park氏が登壇し、「AI時代に企業に求められるセキュリティとガバナンス」をテーマに特別講演を行いました。講演では、AI導入が「導入するかどうか」ではなく、「どのように、そしてどれほど早く進めるか」というフェーズに移行している現状が示されました。企業の約8割がAI導入の目的として「業務効率化と生産性向上」を挙げている一方、イノベーション創出や競争力強化への期待も高まっています。

生成AIが、ユーザーを支援する「AIアシスタント」から、自律的に判断・実行する「AIエージェント」へと進化することで、企業の生産性は飛躍的に向上すると考えられます。しかし、情報のアクセス範囲や実行権限が拡大するに伴い、セキュリティとガバナンスの重要性がこれまで以上に高まるという見解が示されました。

AIガバナンスの原則とKnoxの役割

サムスンは、この課題に対応するため、「最小権限アクセス」と「段階的な自律性」を柱としたAIガバナンスの原則を紹介しました。「最小権限アクセス」とは、ユーザーやシステムが必要最低限の情報にのみアクセスできるようにするセキュリティ原則です。「段階的な自律性」は、AIの自律的な判断や実行を、段階的に制御・監視することで安全性を確保する考え方です。AIの能力そのものだけでなく、「安全に管理・監査・運用できること」が、今後の企業競争力を左右する重要な要素であると説明されました。

AI戦略の基本原則として、「基盤としてのセキュリティ」「ガバナンスに基づいて管理された生産性向上」「設計から運用までAIが統括」の3つが掲げられています。長年にわたり提供されてきた企業向けセキュリティプラットフォーム「Samsung Knox」を基盤に、AI時代に対応したセキュリティ機能が強化される方針です。

ガバナンスの構成要素

さらに、サムスンは「Zero Trustセキュリティ哲学」に基づき、AIエージェントによる機密データへの不正アクセスや「プロンプトインジェクション」(AIへの不正な指示)の防止に努めていると述べました。また、新しいセキュリティコンテキストに基づいてインサイトを提供し、企業が安心してAIを活用できる環境を実現することを目標としています。

IT管理者向けには、デバイス管理や監視、トラブルシューティング、ライフサイクル管理などをAIで支援し、ガバナンスを維持しながら運用効率を高める計画が語られました。

Knox SuiteとSamsung DeXの展示

日本企業のAI Transformationを支援

サムスンは今後も、オンデバイスとクラウド、パートナー企業との連携、そして独自の技術を組み合わせながら、セキュリティとガバナンスを基盤とした責任あるAI活用を推進し、日本企業のAX(AI Transformation:AIによる変革)を支援していく方針です。

講演内容をオンデマンドで視聴可能

SoftBank World 2026で実施された講演内容は、本日よりオンデマンドで配信されています。企業におけるAI活用のセキュリティとガバナンスについて、より深く理解したい方はぜひご覧ください。

登壇者について

Dr Jerry Parkのポートレート

Dr Jerry Park
Samsung Electronics Co.,Ltd. Corporate EVP and General Manager Global Mobile B2B Team
Dr Jerry Park氏は、MX事業部におけるB2B事業を統括し、製品・サービスの企画・開発から営業活動、戦略的パートナーシップの構築まで幅広く主導しています。企業や政府機関のニーズに応えるデバイス、ソリューション、サービス開発を推進しており、以前はバージニア工科大学ブラッドリー電気・コンピュータ工学科の正教授を務めました。

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