2026.07.27 業界最新情報

未来の健康は「身につける」時代へ!ウェアラブルデバイス市場、2035年には約6兆ドル規模に拡大予測

私たちの生活を変えるウェアラブルデバイスの未来

スマートフォンやパソコンに続く「身につけるIT機器」、ウェアラブルデバイスが今、私たちの健康管理や日常生活を大きく変えようとしています。株式会社レポートオーシャンは、このウェアラブルデバイス市場が2025年の1兆760億米ドルから、2035年にはなんと5兆9,791億米ドル(約6兆ドル)もの規模に拡大すると予測しています。これは、年平均成長率(CAGR)18.7%という驚異的なスピードでの成長を意味します。

この急成長は、単にスマートウォッチや活動量計が普及するだけでなく、スマートリング、医療用パッチ、連続測定センサー、スマートグラス、ウェアラブルカメラなど、多種多様なデバイスが登場し、利用シーンが広がっていることが背景にあります。もはやウェアラブルデバイスは、歩数や消費カロリーを記録するだけの道具ではありません。私たちの身体の状態、周囲の環境、行動履歴を継続的に把握し、一人ひとりに最適な情報やアドバイスを提供する、まさに「第二の脳」のような存在へと進化しているのです。

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AIが健康管理を「記録」から「予測」へ進化させる

ウェアラブルデバイスの最も大きな進化の一つは、人工知能(AI)の活用です。これまでのデバイスは、心拍数や血中酸素濃度、睡眠時間といったデータを「表示する」ことが主な役割でした。しかし、AIがこれらのデータを統合し、個人の傾向を分析できるようになることで、デバイスは「記録型」から「予測型」へと大きく転換しています。

例えば、あなたの心拍数や睡眠パターン、ストレスレベルの変化から、AIが「今日はいつもより休養が必要かもしれません」「この運動を取り入れてみませんか」といった具体的な行動提案をしてくれるようになるでしょう。これにより、私たちは自分の体調の変化に気づき、病気になる前に予防的な健康管理を行うことが可能になります。もちろん、その精度、個人情報保護、そして医療従事者が活用しやすい表示設計が、今後の競争力を左右する重要な要素となるでしょう。

医療と日常の境界線が薄れるウェアラブルデバイス

ウェアラブルデバイスの進化は、医療分野においても大きな変革をもたらしています。これまで一般消費者向けの健康維持機器と、診断や治療を目的とする医療機器は明確に区別されていました。しかし、スマートウォッチやスマートリング、パッチといったセンサーを利用したデバイスが、医療機器としての認可を取得するケースが増え、その境界線が急速に接近しています。

たとえば、2025年には光学センサーを使った「カフなし血圧測定機能付き手首装着型機器」が米国で認可され、2026年には市場に登場する予定です。これにより、心電図、不整脈、睡眠障害、糖尿病管理など、さまざまな分野でウェアラブル技術が医療制度に組み込まれる基盤が整備されつつあります。デバイスメーカーと医療機関、保険会社、製薬企業との連携がさらに進み、私たちはより身近な場所で質の高い医療サービスを受けられるようになるかもしれません。

より詳細な情報やレポートは、Report OceanのWebサイトで確認できます。

腕時計だけじゃない!多様化するウェアラブルの形

ウェアラブルデバイスと聞いて多くの人が思い浮かべるのはスマートウォッチでしょう。しかし、その形態は大きく多様化しています。

特に注目されているのが、画面を持たず小型で長時間装着できるスマートリングと、身体に直接貼付する医療用パッチです。指は血管や神経が集中しているため、スマートリングは睡眠、心拍、皮膚温度、回復状態などを目立たず継続的に測定するのに適しています。2025年にはスマートリングの世界出荷台数が400万台を超えると予測されており、その存在感は増すばかりです。

また、医療用パッチは、特定の生体情報を継続的にモニタリングするのに優れており、遠隔医療や慢性疾患管理において重要な役割を果たすでしょう。今後は、腕時計、リング、パッチ、眼鏡型端末など、用途に合わせて複数のデバイスを使い分ける「複数端末型」の利用が一般的になると考えられます。

ヘルスケアを超えて、ビジネスシーンでも活躍

ウェアラブルデバイスの活躍の場は、個人の健康管理だけに留まりません。産業分野においても、その需要は拡大しています。

  • 製造現場:作業員の姿勢、疲労、体温、危険区域への接近を把握する装着型センサーで安全管理と生産性向上に貢献します。

  • 物流:視線や音声で作業を支援するスマートグラスが、ピッキング作業の効率化を促進します。

  • 建設現場:転倒や熱中症の危険を検知する安全管理機器が、作業員の安全を守ります。

  • 小売業:在庫確認や遠隔接客、防衛・航空分野では状況認識や訓練支援、スポーツ分野では動作解析や負荷管理など、多岐にわたる用途が広がっています。

特にスマートグラスは、人工知能、拡張現実、音声操作を組み合わせた「手を使わない情報端末」として注目されており、次世代のコンピューティング手段として期待されています。法人市場では、端末性能だけでなく、既存業務システムとの連携、耐久性、情報管理、導入効果の可視化が採用の鍵となるでしょう。

進化を支える技術と未来のサービス

ウェアラブルデバイスの小型化、長時間駆動、常時接続は、センサーの小型化、低消費電力半導体、柔軟な電子回路、高密度電池、無線通信技術といった部品技術と通信基盤の進歩によって支えられています。これにより、軽量性、電池寿命、防水性能、充電方法、装着時の違和感のなさ、そして異なる肌質や身体条件に対する測定精度が向上し、製品の差別化が進んでいます。

2035年に向けた市場競争の焦点は、単なる端末販売から、測定データをどのように解析し、利用者、医療従事者、企業、保険会社へ実用的な価値として提供するかに移行すると予測されています。スマートリングやスマートグラスといった新しい形態、AIによる個別助言、医療認可を取得した測定機能、法人向け安全管理、そして定額制の健康支援サービスが、今後の主要な成長領域となるでしょう。

まとめ:身につけるデバイスが拓く、より豊かで健康な未来

ウェアラブルデバイスは、私たちの健康意識の高まり、技術の急速な進歩、そして生活習慣病の増加といった社会背景の中で、今後さらに不可欠な存在となるでしょう。心拍数、血中酸素飽和度、血圧、睡眠の質、ストレスレベルなど、主要な健康パラメータを継続的にモニタリングすることで、予防医療と積極的な健康管理がより身近になります。

これまでウェアラブルデバイスに興味はあったけれど、なかなか手が出なかった方も、ぜひこの進化の波に乗ってみてはいかがでしょうか。きっと、あなたの健康管理や日常生活をより豊かで便利なものに変えてくれるはずです。未来はもう、あなたの腕や指、あるいは眼鏡の中にあります。

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