折りたたみiPhone、興味は4割でも許容価格は「15万円未満」が最多──予想価格30万円とのギャップ鮮明
もしAppleから折りたたみiPhoneが発売されたら、あなたは購入を検討しますか?多くのiPhoneユーザーが期待を寄せる一方で、その価格については大きなギャップがあることが、株式会社ALL CONNECTが運営する「オールコネクトマガジン」の調査で明らかになりました。
この調査は、全国のiPhoneユーザー500名を対象に「次世代iPhoneの購入意向と価格に関する意識調査」として2026年5月に実施されたものです。特に「折りたたみiPhone」に焦点を当てた第2弾調査の結果から、ユーザーの期待と現実的な許容価格の間に大きな隔たりがあることが浮き彫りになっています。

調査の背景と概要
折りたたみiPhoneに関する報道が増える中、そのほとんどはスペックや発売時期の「予想」にとどまっています。特に「30万円級」とも言われる予想価格に対し、日本のiPhoneユーザーがどのように受け止めるのかを数値で把握するため、今回の調査が実施されました。
調査対象:iPhoneを現在使用している全国の男女500名
調査時期:2026年5月
調査方法:インターネット調査
調査主体:オールコネクトマガジン編集部
より詳細なデータは、オールコネクトマガジンにて公開されています。
回答者のプロフィール
調査回答者のiPhone利用状況を見ると、「iPhone 12シリーズ以前」の長期利用層が26.0%と最も多く、最新のiPhone 17シリーズ(11.2%)から幅広い層が含まれています。この「iPhone 12シリーズ以前」の長期利用層が最も多いという構成は、後述する価格へのシビアな意識を読み解く上で重要な前提となります。

折りたたみiPhoneの現状と予想
現在報じられている折りたたみiPhoneの主な予想は以下の通りです。
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発表時期:2026年9月、iPhone 18 Proシリーズと同時発表が有力とされています。
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形状:本のように横へ開く「ブック型」で、開くと約7.8インチ、閉じた状態では約5.5インチの画面になると予想されています。
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価格:海外アナリストの予想では約2,000〜2,500ドル、日本円で30万円前後以上の「歴代最高額のiPhone」になるとの見方が主流です。
折りたたみスマートフォン市場では、SamsungのGalaxy Fold/Z FlipシリーズやGoogle Pixel Foldなど、Android勢がすでに先行しています。Appleが後発となるため、その価格設定と完成度には特に注目が集まることでしょう。
ユーザーの興味関心度
折りたたみiPhoneへの興味を聞いたところ、「非常に興味がある」が8.6%、「やや興味がある」が31.6%で、合わせて40.2%が「興味あり」と回答しました。一方で、「あまり興味がない」27.4%、「全く興味がない」21.6%を合わせた「興味なし」は49.0%と、「興味あり」を上回っています。

折りたたみスマートフォンは、MM総研の調査(2024年10月発表)によると、2023年時点での日本市場における出荷台数はわずか0.9%にとどまるニッチな市場です。その中で、発表前のApple製折りたたみモデルに4割ものユーザーが興味を示すのは、iPhoneへの期待の高さを示していると言えるでしょう。
許容できる価格帯は「15万円未満」が最多
興味があると答えた201人のユーザーに、許容できる価格帯を尋ねたところ、最も多かったのは「15万円未満」で66.7%でした。価格帯が上がるにつれて選択率は減少し、「25万円以上でも検討する」と回答したのはわずか2.5%(201人中5人)に留まりました。

報道されている予想価格が30万円前後であることを考えると、ユーザーが許容できる価格との間には大きな隔たりがあることがわかります。通常のiPhoneの許容価格が「10万円〜13万円未満」が最多(36.0%)であることと比較しても、折りたたみモデルに対する上乗せ予算はごくわずかです。

この結果から、「折りたたみだから」という理由だけで現在の予想価格の倍もの金額を支払う意思のあるユーザーは、現時点ではほとんどいないと言えるでしょう。
値上がりを納得できる機能で「折りたたみ」は最下位
「値上がりしても納得できる機能・進化」を尋ねたところ、「折りたたみデザインの採用」は9.2%で、調査した6項目の中で最下位でした。1位は「バッテリー持ちの大幅向上」(79.0%)で、2位「薄型化・軽量化」(34.4%)、3位「カメラ性能の進化」(33.4%)と続きます。

この結果は、ユーザーが毎日の使い勝手に直結する実利的な進化を重視していることを示しています。折りたたみ機能は「気になるけれど、財布を開く決定打ではない」という位置づけと言えるでしょう。
折りたたみに興味がある層ほど、Androidへの乗り換えにも柔軟
折りたたみへの興味度別にAndroidへの乗り換え意向を見ると、「折りたたみに全く興味がない」層では「乗り換えは考えていない」が50.0%と最も高く、iPhoneへの固定意識が強いことが伺えます。
一方で、折りたたみに興味がある層では約6割が「価格次第でAndroidへの乗り換えを検討する」と回答しました。

これは、折りたたみスマートフォン市場でAndroid勢が先行している現状を反映しているのかもしれません。Appleが高価格を貫けば、「最も新しいもの好きな顧客」が既存のAndroid折りたたみモデルへと流出する可能性も示唆しています。
折りたたみiPhoneが越えるべき「3つの壁」と今後の展望
今回の調査結果から、折りたたみiPhoneが日本市場で成功するために超えるべき3つのハードルが見えてきます。
- 価格の壁:興味あり層の3人に2人が「15万円未満」を許容上限とする中、報道されている予想価格30万円前後はその約2倍です。この価格設定では、初期の購入層はごく一部のアーリーアダプター(新しい技術や製品をいち早く取り入れる人々)に限られることでしょう。
- 優先度の壁:ユーザーが値上がりを納得できる機能として最も重視するのはバッテリー持ちであり、折りたたみデザインは最下位です。折りたたみによる本体の厚みや重さ、バッテリー性能の犠牲があれば、ユーザーの評価はさらに厳しくなることが予想されます。
- 先行者の壁:折りたたみに興味を持つユーザーは、価格次第でAndroidへの乗り換えも検討する柔軟な層です。先行するAndroid勢の折りたたみモデルが価格を抑えていく中で、Appleが高価格を維持すれば、皮肉にも「折りたたみが欲しい人ほどAndroidへ」という流出が起きるかもしれません。
しかし、市場全体としては追い風も吹いています。Counterpoint Researchの予測(2026年3月ほか)によると、折りたたみスマホ市場は2026年に前年比2〜3割の成長が予測されており、Appleの参入自体が市場拡大の起爆剤となる可能性も指摘されています。
発表前から4割のユーザーが興味を示している事実は、Appleにとって大きな強みです。201人の「気になる」を実際の購入につなげられるかどうかは、特に「15万円の壁」とどのように向き合うかにかかっていると言えるでしょう。2026年9月に有力視されている発表で、その答えが明らかになることに期待が高まります。
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