法人PC調達価格、約8割が「上がった」と実感
リングロー株式会社が業務用PCの調達に関わる300名を対象に実施した「法人PC調達実態調査」によると、直近1年間で同程度の性能を持つ業務用PC1台あたりの調達価格が「上がった」と実感している回答者は、実に77.7%に上りました。「かなり上がった」が36.7%、「やや上がった」が41.0%と、約8割の企業が値上がりを肌で感じていることが明らかになりました。

この価格上昇に対し、現在の調達価格を勤務先の予算に照らして「高い」と感じる回答者は71.0%に達しています。「非常に高い」と答えた人が30.0%、「やや高い」と答えた人が41.0%を占め、多くの企業が予算とのミスマッチに直面していることがうかがえます。

予算増ではなく「延期」を選択する企業が約4割
こうした価格や予算の負担に対し、企業はどのような対応を検討しているのでしょうか。調査結果では、「1台あたりの予算を増やす」と回答した人は21.7%に留まりました。これを大きく上回ったのが、以下のような対応策です。
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購入・更新する時期を延期する:39.7%
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購入・更新する台数を減らす:26.0%
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必要な性能・スペックを見直す:26.0%
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現在のPCを修理して使い続ける:25.0%

多くの企業が、単純に予算を増やすのではなく、購入時期の延期や台数削減、スペックの見直し、既存PCの修理といった方法で、調達コストの抑制を図っている実態が浮き彫りになりました。
PC価格高騰の背景にあるメモリ市場の変化
PC価格を押し上げる主要因の一つとして、DRAM(メモリの一種)の価格上昇が指摘されています。AIやデータセンター向けの需要が拡大していることを背景に、メモリ市場では供給が逼迫し、価格上昇が続いています。
市場調査会社TrendForceの報告によると、従来型DRAMの契約価格は2026年第2四半期に前四半期比で58〜63%も上昇しました。第3四半期も13〜18%の上昇が見込まれており、価格高止まりの傾向が続いています。
実際に、国内のPCの平均単価も上昇傾向にあります。一般社団法人電子情報技術産業協会(JEITA)の国内出荷実績によると、2026年上期(1〜6月)の平均単価は12万3,095円で、前年同期比10.7%増を記録しました。これは、JEITAが現行の集計方式に移行した2007年度以降の1〜6月期としては最高額です。
賢いPC調達の新常識「ハイブリッド調達」とは
このような厳しい調達環境の中、企業は「いつ買うか」「何台買うか」「どの程度の性能が必要か」「今あるPCをどこまで使うか」といった調達条件そのものを見直す必要に迫られています。
その選択肢の一つとして、「型落ち品・中古・リユース品を活用する」と回答した人も16.3%いました。これは、新品PCだけでなく、リユースPCも選択肢として検討する企業が増えていることを示唆しています。MM総研の調査では、中古スマートフォンが新品と中古を合わせた販売・出荷台数に占める中古比率が2025年度に10.3%に達すると予測されており、他のデジタル機器でも中古端末を選ぶ動きが広がりつつあります。
リングロー株式会社の田中優美氏(販売戦略本部 ソリューション営業部 課長)は、次のように述べています。
「実際の営業現場では、『必要な台数をどう予算内で確保するか』というご相談をいただいています。以前に比べ、価格をきっかけに、それまで選択肢に入れていなかったリユースPCを初めて検討される企業様が増えている実感があります。」
「すべてのPCを新品だけ、あるいはリユースPCだけで揃える必要はありません。例えば、高い性能が必要な業務には新品を、一定の性能で十分な用途にはリユースPCを選ぶなど、用途や必要なスペック、台数、予算に応じて新品とリユースPCを組み合わせる考え方もあります。」
これは「ハイブリッド調達」と呼ばれる考え方で、業務内容や必要なスペックに応じて、新品とリユースPCを最適に組み合わせることで、コストを抑えつつ最大のパフォーマンスを引き出すことを目指します。例えば、高負荷な作業を行う部署には最新の新品PCを導入し、一般的なオフィス業務や研修用など、一定の性能で十分な用途にはコスト効率の良いリユースPCを活用するといった柔軟な運用が可能です。
これからのPC調達は「柔軟な視点」が鍵
PC価格が上昇する現代において、これまでと同じ製品・台数・更新時期を前提にするのではなく、業務に必要な条件を整理し直すことがこれまで以上に重要になっています。新品かリユースかといった二者択一ではなく、必要な性能や台数、予算、導入後のサポートまで含めて、調達の選択肢を広げることが、企業のIT戦略を成功させる鍵となるでしょう。
リユースPCは、単に安価なだけでなく、環境負荷の低減にも貢献できるというメリットもあります。品質や保証が気になる方もいるかもしれませんが、リングロー株式会社が提供する「R∞PC(アールピーシー)」のように、無期限保証を付帯したリユースPCも存在します。これにより、安心してリユースPCを導入できる環境が整いつつあります。
これからのPC調達では、固定観念にとらわれず、幅広い選択肢の中から自社に最適なバランスを見つける「柔軟な視点」が、きっと企業の競争力を高めることにつながるでしょう。
出典:
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リングロー株式会社「法人PC調達実態調査」(2026年7月)
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一般社団法人電子情報技術産業協会(JEITA)「パーソナルコンピュータ国内出荷実績」(2026年1〜6月)
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MM総研「2025年度 中古スマートフォン市場規模の推移・予測」
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TrendForce「AI Server Demand Continues to Support Memory Prices in 3Q26, but Gains Moderate as Consumer Demand Weakens and High Base Effects Take Hold, Says TrendForce」(2026年7月3日)
企業情報:
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https://www.ringrow.co.jp/