Webサービス利用の「もったいない」を解消
SANUが提供するセカンドホームサービス「SANU 2nd Home」は、「日常から自然へ軽やかにスイッチする体験」を理想としています。これまでもUX/UIの向上に努めてきましたが、従来のWebブラウザ版では、予約情報の確認にメール検索の手間が発生するなど、スマートフォンで完結するシームレスな顧客体験を十分に提供できていないという課題がありました。せっかくの素晴らしいサービスも、利用の手間が障壁となっては「もったいない」と感じるユーザーもいたことでしょう。
約3か月の超短納期でアプリ開発を実現
この課題を解決するため、SANUはサービス開始4周年を目標に、プッシュ通知を活用したモバイルアプリの開発を決定しました。しかし、約3か月という短納期に加え、既存Webサービスの並行開発により社内のエンジニアリソースが不足している状況でした。そこで、開発を強力に推進できる外部パートナーとして、アイスリーデザインが参画しました。
通常3~4か月を要するとされるファーストリリースを、実質2か月半という驚異的なスピードで遅延なく達成した背景には、アイスリーデザインが採用した「カンバン方式」の軽量アジャイル開発と、以下の3つのアプローチがあります。
1. 徹底した事前準備と「予測型」の先行実装
プロジェクト開始前から開発環境の構築やディレクトリ設計を完了させ、初回の打ち合わせ時にはすでに開発に着手できる状態を作り上げました。さらに、仕様やデザインが流動的な状況でも、要件を予測して先行実装を行い、決定後にすぐに反映できる柔軟なシステム構成を整えることで、開発スピードを最大限に高めました。
2. GraphQLの高度な活用によるスムーズな連携
SANUのコア技術である「GraphQL(グラフキューエル)」の開発環境にスムーズに適応し、API仕様書に依存せず、定義されたソースコードから直接仕様を解釈して実装を進めました。GraphQLとは、アプリケーション間でデータをやり取りするための「API(Application Programming Interface)」と呼ばれる仕組みにおいて、必要なデータを効率的に取得するための問い合わせ言語です。これにより、両社のコミュニケーションコストを大幅に削減し、約2.5倍の開発スピードを実現したと報告されています。
3. TestFlightを活用した超早期からの実機・実地検証
開発のごく初期段階から、Appleが提供するiOSアプリのベータテストツール「TestFlight(テストフライト)」を用いてアプリを配信しました。これにより、SANUの開発陣だけでなく、ビジネスサイドのスタッフも巻き込んだ高速なフィードバックループを構築。宿泊施設の鍵を開けるといった重要な実地検証の期間も十分に確保でき、ユーザー目線でのUX/UI改善と手戻りの最小化に貢献しました。
ユーザーと共に進化するアプリへ
この短期間でのリリースは、社内でも驚きをもって迎えられ、当初の目標であった「モバイルアプリとしての使い勝手の良さ」をユーザーに提供することに成功しました。リリース直後から、新機能の要望やAndroid版を望む声が届いており、ユーザーからの高い期待が伺えます。プッシュ通知で予約情報に即座にアクセスできるようになったことで、これまでメール検索に時間を取られていた方も、きっと便利さを実感できるでしょう。
アイスリーデザインが持つReact Native領域での豊富な実績により、高品質なアプリ開発が実現しただけでなく、今後のアプリ運用の土台となる強固なシステム基盤も構築されました。今回のファーストリリースでは、必要最低限の価値を最速で提供することを重視。今後は、実際のユーザーの利用状況やフィードバックを積極的に取り入れながら、「ユーザーと共に育てるアプリ」として継続的なUX/UIの改善が進められていく予定です。
本プロジェクトで構築された開発基盤をもとに、今後はSANU社内でのスムーズなアプリ開発・内製化も推進されます。また、UX/UIデザインからシステム開発まで一気通貫で対応可能なアイスリーデザインとは、今後のSANUの事業成長フェーズに合わせ、サービス単位での包括的な開発パートナーとしての協働も視野に入っています。
より詳細な情報やプロジェクトメンバーのインタビューは、以下のリンクからご覧いただけます。