2026.03.11 業界最新情報

Nordic SemiconductorがBluetooth LE向け新SoC「nRF54LS05A」と「nRF54LS05B」を発表 – 低コストで高性能なIoT開発を加速

エントリーレベルながら高性能、開発の敷居を下げる新SoC

今回発表された「nRF54LS05A」と「nRF54LS05B」は、エントリーレベルのSoCでありながら、Nordic Semiconductorが誇る超低消費電力と堅牢なBluetooth LE接続技術を継承しています。SoCとは、一つの半導体チップに、コンピュータシステムに必要なほとんどすべての機能を統合した集積回路のことで、これによりデバイスの小型化や省電力化が実現されます。

これらの新製品は、単一チップでワイヤレスSoCとして機能するだけでなく、既存のシステムにBluetooth LE機能を追加するコンパニオンデバイスとしても利用可能です。シンプルかつコスト効率の高いBluetooth LE製品の開発に最適化されており、センサー、タグ、ビーコン、リモコン、PC周辺機器といった幅広いアプリケーションへの活用が期待されます。

信頼の技術と充実した開発エコシステム

Nordic SemiconductorのBluetooth LEスタックは、業界のリファレンスとして広く採用されており、高い信頼性と性能を提供します。新製品もこの完全機能かつ認証済みのスタックを利用できるため、開発者は堅牢で信頼性の高い通信を容易に実現できます。

開発を強力にサポートするのが、同社の成熟した開発エコシステムです。具体的には、包括的なソフトウェア開発キットである「nRF Connect SDK」や、充実したドキュメント、オンライン教育などが含まれます。これにより、開発期間の短縮と市場投入までの時間短縮に貢献します。さらに、「nRF Cloud」サービスを利用すれば、チップからクラウドまで一貫した安全でスケーラブルなファームウェア更新やデバイス管理が可能となり、大規模な製品展開も安心です。

技術的特長と将来性

「nRF54LS05A」と「nRF54LS05B」は、128MHzのArm® Cortex®-M33プロセッサと低リークRAMを搭載し、効率的で応答性の高い処理性能を実現します。また、Nordicの第4世代Bluetooth LE無線と基本的なセキュリティ機能を備えています。

両SoCは0.5MBの不揮発性メモリ(NVM、電源を切ってもデータが消えないメモリ)を搭載しており、RAM(データの一時保存に使われる高速メモリ)容量には違いがあります。「nRF54LS05A」は64KB RAM、「nRF54LS05B」は96KB RAMに対応し、より多くのメモリが必要なアプリケーションにも対応します。

これらの新製品は、Bluetooth LEに加え、Matter、Thread、Zigbee、2.4GHz独自モードといった主要な無線プロトコルに対応しており、幅広いIoTアプリケーションへの柔軟な対応が可能です。

提供時期と今後の展望

「nRF54LS05A」と「nRF54LS05B」は現在、評価および開発用途向けに提供されており、量産開始は2026年第3四半期(Q3)を予定しています。開発キットやサンプルの早期アクセスプログラムへの参加を希望する場合は、Nordicの国内営業チームまでお問い合わせください。

Nordic Semiconductorは、Embedded World 2026(ドイツ・ニュルンベルク、2026年3月10日〜12日)にて、製品デモおよび技術ディスカッションを実施する予定です。詳細については、Nordic Semiconductorのウェブサイトをご確認ください。

今回の新製品は、コストを抑えつつも高性能で信頼性の高いBluetooth LE製品を開発したいと考える企業や開発者にとって、魅力的な選択肢となるでしょう。Nordic Semiconductorは、今後もワイヤレス技術の進化を牽引し、よりスマートでつながる世界の実現に貢献していくことが期待されます。

参照元:Nordic Semiconductor expands nRF54L Series with entry-level Bluetooth LE SoCs

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